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なぜインターネットガバナンスの未来は分散化にあるのか

ある大陸にサービスを提供していることは、その大陸を統治する権限を委ねられたことを意味しません。分散型レジストリ、実効性のある離脱権、管理主体の権限の限界をめぐるLu Hengの議論を紹介します。

目次

家々の模型を囲む大きな透明の枠の内側に、小さな登録窓口の机が置かれている。

サービスの対象地域があるからといって、政治的な権限を委ねられているわけではない。Lu Hengの議論では、ある地域の記録を管理することは、そこに暮らすすべての人を代表して発言する権限を管理主体に与えるものではない。

レジストリは、大陸全域のネットワークの記録を管理できる。しかし、それによって、その大陸のすべての人を代表して発言する権限が与えられるわけではない。

この区別が、インターネットガバナンスに関するLu Hengの議論の中心にある。名前や番号を調整するという管理業務が、政治的な権限の主張へと膨らむことがある。影響を受ける人々は、その機関を任命したことさえないかもしれない。それでも、その人々のネットワークは機関の判断に依存している。

権限の主張はどこで筋道を外れるのか

会員制組織は、会員から与えられた権限の範囲内で、会員を代表して発言できる。諮問組織は助言を提供できる。しかし、いずれも、活動する地域のすべてのインターネット利用者を自動的に代表するわけではない。

ノート54でLu Hengは、サービスの対象地域を持つことから、政治的な権限を委ねられているとの主張へ飛躍することを批判している。地域の境界を引き、委員会の席を割り当て、会合を開いても、それは地域の住民全体がその機関へ権限を委譲したことにはならない。

そこから実務上の問いが生まれる。管理主体が記録管理という役割を超えて行動したとき、ネットワークには何ができるのか。資源の保有が認められなくなる危険を冒さずには離れられないのであれば、意見を聞くことだけでは、その権力との均衡は取れない。

リスクを引き受ける人々には、実質的な選択肢が必要だ

あるアドレス範囲を基盤にネットワークを構築した運用者を想像してほしい。設備費を負担し、技術者を雇い、サービスが止まれば顧客に対して責任を負う。レジストリは記録を管理するが、自らの判断が不確実性を生んだときに、そうした義務を引き受けてくれるわけではない。

Lu Hengの立場は、調整は資源保有者に役立つものであるべきだ、というものだ。資源保有者の権利に優越する権利の主張や、運用者の顧客を統治する許可へと変わってはならない。ノート28では、レジストリが制裁の執行主体になることに反対する理由が説明されている。世界規模の技術的な調整を、民間の懲罰制度に変えてはならないということだ。

法律の重要性が失われるわけではない。裁判所や公的機関は、それぞれの管轄の範囲内で活動する。問題は、ネットワークが自らの記録を認めてもらう必要があるというだけで、民間の登録業務に、国境を越える独自の強制力まで付随させてよいのか、という点にある。

誰が権力を行使できるかを変える解決策

分散化は、レジストリそのものに及ばなければならない。資源保有者には、ほかの参加者が独立して検証できる記録、サービス提供者の選択肢、そして一つの機関が機能しなくなっても運用を続ける手段が必要だ。

分散型レジストリが目指すのは、記録の承認を、一つの管理主体の許可ではなく、共同の検証に基づくものにすることだ。変更には、有効な証明と共通のルールが必要となる。どの組織も、ほかのネットワークの認められた地位を単独で消し去れるようであってはならない。

だからこそ、現在の管理主体を新たな世界的権威に置き換えるだけでは、論点を外してしまう。事務所の看板は変わっても、離れられないことに変わりはない。Lu Hengはノート8で、この構造的な依存から抜け出すために実行可能な唯一の道は、分散型レジストリだと論じている。

待つほど問題が難しくなる理由

機関が危機に陥っている間も、安定した接続を求める需要はなくならない。ネットワークには依然として顧客がいて、支払うべき費用があり、提供すべきサービスがある。信頼できる記録を保ったまま管理主体を変更できる仕組みは、この現実によりよく備えられる。

機能不全によって対応を迫られる前に、作業を始めなければならない。記録をどう検証するか、競合する権利主張をどう解決するか、既存ネットワークが継続性を失わずに新しい仕組みをどう採用するかを定める必要がある。この提案は、運用の現場で受け入れられるだけの信頼を得なければならない。台帳を「分散型」と宣言するだけでは足りない。

ノート37でLu Hengは、NRSを、この変革を働きかける提言団体と位置づけている。その役割は方向性を訴えることであり、完成したレジストリ製品を売ることではない。目指す先は、どの機関も単独では人質に取れない番号資源のガバナンスだ。

改革を見極めるための簡単な基準

三つの問いを立ててみよう。運用者は離れられるか。ほかのネットワークは、その資源の記録を引き続き検証できるか。管理主体が機能しなくなっても、サービスは継続できるか。

会合を増やすだけで、これらの問いに答えない改革は、依存を取り除いていない。この基準の背景にある議論を詳しく知るには、大陸や「エンドユーザー」を代表して発言できるのは誰かを論じたLu Hengのノート54を読んでほしい。