星の下の一艘
湖の上でその場にとどまる小さな一艘を除いて、すべてがすっかり夜に包まれている。

湖の上でその場にとどまる小さな一艘を除いて、すべてがすっかり夜に包まれている。船体から青い光が幾重にも広がり、黒い水面を横切っていく。その輝きは水面に沿って弧を描き、ゆっくりと薄れながら、やがて闇へと消えていく。頭上のかすかな星々は、眼下の光と響き合う。小さく、遠く、それでも確かに光っている。
水面に映る小舟の姿は金色に細く伸び、水と空気の境で震えている。
一枚の写真は、ごくシンプルだ。ひとつの光、ひとつの空、果てしない闇。それでも、そこには動きが宿っている。時の流れがひとつの鼓動にまで緩やかになる感覚。何かが何もない空間の中で居場所を見いだす、その静かな確かさ。