水面下のプロペラ
薄い層をなして光が水中へ差し込み、一つひとつの気泡を塵に変える。画面を横切る金属のかたち。それは羽根でもあり、影でもある。

薄い層をなして光が水中へ差し込み、一つひとつの気泡を塵に変える。画面を横切る金属のかたち。それは羽根でもあり、影でもある。動きと抵抗がぶつかるところで輪郭はぼやける。それでも、その構造は静止しているように感じられる。自らの静かな圧力の中に浮かび、とどまっているかのように。
白黒で撮られたこの写真では、水の色が取り払われ、コントラストだけが残る。背後の淡い光に対してプロペラの曲線が暗く浮かび上がり、微細な粒がノイズのように画面全体を漂う。空気のない静けさの中で、鋼はより重く、それでいて不思議なほど繊細に見える。
しばらく見ていると、機械の形が抽象的に見え始める。線は移ろい、表面は溶け、機械はひとつの模様になる。かたち、リズム、階調へと。この写真が捉えるのは動きだけではなく、動きが後に残す空間でもある。