空を見つける塔
眼下には街が果てしなく広がり、通りが描く静かな模様が、中央に立つ塔へと視線を導いてゆく。

眼下には街が果てしなく広がり、通りが描く静かな模様が、中央に立つ塔へと視線を導いてゆく。
この高さから眺めると、喧騒は消え、リズムだけが残る。線、角度、そして生きている街のゆっくりとした呼吸。眼下できらめく川は、ガラスの糸のように画面を横切っている。その周囲には、無秩序でありながらどこか整然と建物が集まっている。一つひとつは異なっていても、全体では一つの鼓動を刻んでいる。
塔は支配の象徴としてではなく、静けさのしるしとして立っている。眼下の模様と頭上に広がる空をつなぎ、途切れることのない一本の線となって、幾千もの暮らしを結んでいる。コンクリートに見えるものが、繊細な何かへと変わる。この写真が捉えているのは力ではなく、静かな粘り強さだ。高く伸びながらも呼吸を続けるすべを、街は学んでいる。