束の間の模様
ほぼ円形の青紫色の花火が何もない黒い空へ放射状に広がり、短い炸裂を見かけの静止の中へ留めている。

ひとつの炸裂が夜を占めている。青紫色の細い線が、ほぼ円を描くように闇へ広がる。一見すると精密だが、すでに衰え始めた光によって輪郭は柔らいでいる。視線は明るい光の糸から入り、一瞬しか続かなかった出来事の中に秩序を見いだす。その周囲で、黒い空は沈黙の場となる。
写真は、現実には保てなかった持続を、その出来事へ与えている。炎は宙づりの記憶となり、熱は光へ翻訳され、力は壊れやすい模様へ変わる。短い美しさも、出来事そのものが消えたあとに、ひとつの構造を残せるのだと、この像は語りかける。