しだれ柳のある静かな川辺をモノクロで
穏やかな川の風景を写したモノクロ写真。

このモノクロ写真には、穏やかな川の風景が写っている。画面の左下で構図を支えるのは、粗い石積みの壁だ。その壁が見る人の視線を導く先には、垂れ下がる柳の枝が水面に静かに映っている。細い柳の枝が、水の上に垂れている。
暗い線が水面を横切るように伸び、ごくかすかなリズムのなかにも動きが感じられる。細い枝が交差するところには、明暗が見て取れる。石壁は堅固で、時を経て風化しており、その粗い質感が水の滑らかさと対照をなしている。
この構図は、捉えがたいほどの動きをほのめかしながら、静けさを際立たせている。光と影、石と水が織りなす重なりは、画面に奥行きを与えるとともに、見る人に今この瞬間を見逃したくないという思いを抱かせる。垂れ下がる枝から揺らめく光まで、移ろう一瞬一瞬と細部のすべてを目に留めたくなる。
写真が伝えるのは、静かな均衡だ。自然が立ち止まり、静止のなかにも息づくリズムに気づく、その一瞬が留められている。時を超えた、瞑想的で親密な感触がある。質感と光を探るこのモノクロの習作は、心を通わせてそっと見つめようとする人々に、安らぎと気づきをもたらしてくれる。