権力、正統性、そしてAFRINICのロックイン――統制があなたの資産を標的にするとき
権力は、投票からでないとすれば、実際にはどこから生まれるのか?

使えない出口は、本当の選択肢ではない。Lu Hengは、IPv4の移転を制限すると資源保有者が弱体化し、レジストリへの依存が強まると論じる。
大半の人は、権力が実際にどこから生まれるのかを誤解している。
彼らは、選挙が権威の源だと考えている。違う。選挙は儀式だ。外衣だ。権力を正統に見せ、人々を抵抗なく従わせるために貼りつけるラベルなのである。
本当の権力は、投票の前に決まっている。
現代のあらゆるシステムには、二つの層がある。目に見える正統性の層――投票、定款、「会員の代表性」を語る公式声明。そして、目に見えない支配の層――資本、人脈、組織の掌握、手続きの操作。前者は、あなたが目にするものだ。後者は、決定を下すものだ。
今のAFRINICは、この構造の典型例である。
深く分断された状況で約90%の支持を得て選出され、その成立が争われている理事会が、圧倒的な正統性を持つものとして示されている。だが、投票記録に名が載っている会員が、投票していないと否定しているという、信頼に足る報告がある。成熟した政治体制ならどこであれ、こうした条件下でこの数字が出れば、拍手ではなく警戒を招くはずだ。それでも、語られる筋書きは単純だ。「私たちは選挙で選ばれた。したがって正統である。」
それが外衣だ。
その直後に起きたことが、本当の意図を明らかにしている。
最初の構造的な行動は、透明性の確保ではなかった。安定の確保でも、信頼の再構築でもなかった。Proposal 2020-GEN-006-D3を批准し、AFRINICのIPv4プール全体を「Regional(地域内)」に指定することだった。
これは技術上の整理ではない。構造的な囲い込みだ。
プール全体を「Regional」に指定すれば、他のRIRへ移転する自由が制限される。移転を制限すれば、流動性が失われる。流動性を失わせれば、価値が失われる。
/22を保有していて、移転可能性に由来するプレミアムが崩れれば、約45,000米ドルが消える。同じことを/16に当てはめれば、価値の毀損は約288万米ドルになる。これは理論ではない。貸借対照表上の現実だ。
この方針は、すべての会員の資産価値を直接ぶち壊す。
抽象的な話ではない。象徴的な話でもない。経済的な話だ。
希少性が交渉力を生むのは、選択肢がある場合だけだ。資産を移せなければ、裁定取引はできない。裁定取引ができなければ、統制された環境の中に閉じ込められる。閉じ込められた資産は、割安でしか取引されない。その値引き分が、あなたの損失だ。
誰が得をするのか。
会員ではない。
利益を得るのは、管理上の統制をさらに強めようとする者だけだ。ロックインはレジストリの裁量を増やす。依存を強める。権力を集中させる。離脱の余地を狭める。そして、どんな権力構造でも、離脱の余地を狭めることは、権力を固めるための第一歩である。
これこそ、私が一貫して反対してきた構造的な力学だ。
IPv4は希少な資本である。希少性は、保有者に力を与えるべきであって、保有者を閉じ込めるべきではない。資産を移せることが、ガバナンスを規律づける。会員が移れるなら、ガバナンスを担う側は適切に振る舞わなければならない。会員が移れないなら、ガバナンスを担う側は安住できる。
安住する権力は、危険な権力だ。
次に、適法性を考えてみよう。
まさに裁判所で審理されている事件は、理事会が適法に構成されているか、裁判所選任の管理人による管理を終えるべきかという問題に関わっている。ガバナンスの正統性は、まだ決着していない。それにもかかわらず、その間に、構造的かつ不可逆的な経済方針が批准されている。
裁判所選任の管理人は、保全を担う者であって、立法を担う者ではない。その任務は、安定を確保し、定款に従って選挙を実施することだ。会員が保有する資源の経済的性質を、恒久的に定義し直すことではない。資産の移転可能性を組み替える明示的な授権はない。
権限が明示されていないなら、それは権限逸脱だ。
そして、管理人が既存の定款に違反したとして法廷侮辱の非難に直面する一方で、定款の変更手続きが始められる。ルールを破り、その後でルールを書き換える。この順序は改革ではない。支配の固定化だ。
パターンは明白だ。
1. 圧倒的な選挙上の正統性を主張する。
2. その正統性を使い、構造的な経済上の囲い込みを正当化する。
3. 司法の審査を受けながら、組織の基本規範を変更しようとする。
4. 正統性について最終的な判断が下される前に、支配を固める。
これは無能ではない。必死なのだ。
そして、支配への必死な執着の代償は、いつも資産を閉じ込められる者が払う。
不都合な真実はこうだ。選挙は権力を生み出さない。権力を追認する。本当に権威を動かすのは、構造――資本、手続き、執行の仕組み――への支配だ。AFRINICの場合、その構造的なてこが、地域内へのロックインなのである。
会員が何もしなければ、これが当たり前になる。
これが当たり前になれば、選択肢が消える。
選択肢が消えれば、交渉力が消える。
そして、交渉力が消えると、ガバナンスを担う側は耳を貸さなくなる。
AFRINICの会員は、何が懸かっているのかを理解しなければならない。これはポリシーをめぐる意見の違いではない。レジストリと資源保有者の力関係を変える、構造的な転換だ。
自分の資産を大切にするなら、移転の自由を大切にするなら、ガバナンスへの規律を大切にするなら、受け身のままではいられない。
抵抗がばらばらなら、権力は固まる。
会員は連携しなければならない。権限を逸脱した行為に異議を唱えなければならない。正統性が未決着のまま進められる構造的な囲い込みを、拒まなければならない。
さもなければ、あなたたちはガバナンスの参加者ではない。
その中に抱え込まれた在庫だ。